略歴‏ 日本語

オランダ、アムステルダム在住のピアニスト/美術家。1991年国際ガ ウデア ムス演奏家コンクールに日本人として初めて優勝、村松賞受賞。アンサンブル・モデルン、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、ロンドンシンフォニッタ、 ロイヤルコンセルトヘボウなどに毎年ソリストとして招聘され、新作の初演に携わる。また、近年は従来の形式にとらわれない 舞台芸術やインスタレーション作品を発表。向井山の関心は一 貫して、音楽が演奏される空間 とそれに関わる人間(演奏者、 観客)が音楽をどのように受け 止め、またその空間を知覚する かにある。日本とオランダ、自 身のあるいは他者の身体性、セ クシャリティ、演奏と記憶、などをテーマに異なるテーマを横 断し侵犯しながら共存をめざす 作品の演奏・制作を続けてい る。2007年、 向井山朋子ファンデーションをオランダに設立、2015年 には日本で一般社団法人◯+(マルタス)を設立し、プロデュースの分野でも活躍。音楽 のみならず美術、建築、ファッション、ダンス、写真など幅広い分野とのコラボレーションで 独創性を発揮している。

主 な発表作品

2000年、『Amsterdam ×Tokyo』オランダの4都市と東 京(青山スパ イラルホール)で行われ たピアノコンサート。建築家グループ・デジタルPBXとコラボ レーションした会場デザインは 真白い空間に天井から金魚が1匹ずつ泳ぐ透明の袋がマトリックス状に 無数に吊りさげられて話題となった。

2005年、オランダでの初演後世界各国を巡回した、たった一人の観客ためのピアノリサイタル 『for you’』(第2回横 浜トリエンナーレ参加作品)は、観客とコンサートの定義を巡り論議 を呼ぶ。

2006年、シドニービエンナーレで、光、ピアノとノイズを使った『you and bach』を 発表。また、振付家イリ・キリアン/ネザーランドダンスシアターとの共同作品 『Tar and Feathers』(2006年初演)は好評を博し、ノルウェー国立バレエ、 ボストンバレエ等と共演。

2007年、デザイナー、クラヴァース・ファ ン・エンゲレンとの共同制作 『show me your second face』は 「ファッションと音楽の融合」 と高い評価を受ける。同年、日本で初演した観客参加型の企画 『夏の旅―シューベ ルトとまちの音』は欧州と米国 で展開。オランダに「向井山朋子ファンデーション」を設立。

2009年、越後妻有アートトリエンナーレで発表した12,000着の絹のドレスと経血とピアノ作品が織りなす壮大なプロジェクト『wasted』は世界中から1000人の女性 たちが参加。その過程はドキュ メンタリー映画『白い迷 路』として記録され、オランダ、インドネシア、アメリカなど世界を巡回。

2011年、東北 芸術工科大学の招きで津波によって損なわれた2台のピアノによるインスタレーション『夜想曲』 を発表。その後、瀬戸内芸術祭 (2013年)やオランダ・フェスティバル(2014年)にも 巡回。

2012年、ダンストリエンナーレトーキョーと の共同制作でダンス作品 『シロクロ』を初演し、欧州でも公演。 オランダ国内の年間ベストダンス・パフォーマンス賞Dioraphte Dance Awardを受賞(2014年10月)した。

2013年、あいちトリエンナーレにてイリ・キ リアンによる舞台 『EAST SHADOW』の音楽 を担当、照明デザイナーのジャ ン・カルマンと恊働し岡崎市の使われなくなったショッピング センターを舞台にしたインスタ レーション・パフォーマンス『FALLING』が好評を得る。

2014年〜2015年、イスラエル/オランダ のダンス・カンパニー「Guy & Roni」ととも に『My private Odyssey』を発 表。ドイツ・オランダ各地を巡 回した。メキシコ・NYで公演。

現在は、 建築家の伊東豊雄氏らと共に2016年にオランダ、イタリア、日本、台湾で発表予定のファッションと境界線をテーマにした舞台『La Mode(ラ・ モード)』の制作準備を進めて いる。